さいたま市の高齢化事情と今後の予想状況について

さいたま市民意識調査のデータでは、さいたま市に対して「住みやすい」と評価している市民の割合が8割を超えていることがわかっています。
では、関東屈指の住みやすいエリアであるさいたま市の高齢化事情は、果たしてどのようになっているのでしょうか?
今回は、今後の予想状況とあわせて解説します。

さいたま市の高齢化事情

冒頭で触れたように、さいたま市は住みやすさが評価されているエリアであり、「今後も住み続けたい」と考える市民も数多く存在します。
しかし、近年は少しずつ、市民の高齢化が目立つようになっています。
そのエリアの高齢化事情を可視化する指標の1つに、“高齢化率”というものがあります。
こちらは、65歳以上の人口が総人口に占める割合のことをいい、さいたま市では全国平均を下回ってはいるものの、2015年は20%を超えています。
また、第1号被保険者(65歳以上)の要支援・要介護認定者数の増加は、2017年に一時的に緩やかになったものの、現在は増加傾向が見られます。
具体的には以下の通りです。

・さいたま市の第1号被保険者(65歳以上)の要支援・要介護認定者数
年 認定者数
2015年 43,928人
2016年 45,539人
2017年 46,853人
2018年 48,099人
2019年 49,182人
2020年 50,251人

こちらのデータを見る限り、さいたま市は高齢化が進んでいるだけでなく、徐々に介護施設や介護従事者の負担も増加していることがわかります。

一人暮らし高齢者数について

さいたま市は、数年前に比べて少しずつ高齢化率、要支援・要介護認定者数が増加しているという話をしました。
また、さいたま市内で一人暮らしをしている高齢者数に関しても、同じく増加傾向にあります。
国税調査からわかる以下のデータが、それを物語っています。

2010年 2015年 2020年
一人暮らし高齢者数 37,084人 49,225人 65,341人
一人暮らし高齢者数割合 16.1% 17.6% 21.5%

さいたま市の高齢化事情における今後の予想状況について

さいたま市の高齢化率は、今後もさらに上昇することが予想されます。
数年後には、75歳以上の後期高齢者の割合が、高齢者の過半数を占める可能性が高く、より高齢者が多く居住するエリアになりそうです。
また、前述の通り、さいたま市民の多くは「今後も住み続けたい」と考えているため、なかなかこの人口割合が大きく変化することはないでしょう。
そして、第1号被保険者(65歳以上)の要支援・要介護認定者数ですが、こちらは2025年になると、60,000人近くにまで増加するとされています。
認定率でいうと、2%ほど上昇すると見込まれています。
その他、一人暮らし高齢者数も、2025年には86,000人程度にまで増加し、2010年から数えて15年ほどで、約2.3倍にまで膨れ上がる可能性が高いです。

高齢化が進むことによる影響

高齢化が進むことで大きな問題となるのは、やはり経済成長と社会保障制度です。
経済成長は、労働力人口によって左右されますが、高齢化が進むと労働力人口は必然的に減少します。
また、社会保障制度の影響としては、高齢者1人を支える労働力人口の人数が確実に少なくなっていることが挙げられます。
このままだと、2060年には高齢者1人に対して生産年齢人口約1人で支えることになり、医療や介護費を中心に、社会保障に関する給付と負担のバランスが崩壊する可能性があります。
ただし、さいたま市で高齢化が進んでいるからといって、市民だけが上記のような影響を危惧する必要はありません。
なぜなら、高齢化はさいたま市のみならず、全国的に進んでいるものであるからです。

まとめ

ここまで、さいたま市の高齢化事情や今後の予想状況について細かく解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
前述の通り、今後もさいたま市の高齢化は進んでいくことが予想されますが、それが住みにくさにつながるわけではありません。
あくまで、総人口に占める高齢者の割合が増加していくということであり、さいたま市に魅力を感じる方は、今からでも移住することをおすすめします。

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